2011年04月26日

だけどもう、目覚めずにはいられない。

だけどもう、目覚めずにはいられない。
60年をとうに過ぎて、私たちは未だ眠っていて。

何も知らずに生まれてきた赤ん坊も
もう白髪のおばあさん。

大きく揺らされ、身体を貫通されて
はっと目が覚めた。

白髪と皺に手をやって、しばらく呆然としたけれど
ああそうかと思い直して見渡した。

まだ寝ている人がうわ言、「あなた罪悪感で動いているわ」

そんなことはどうでもいいんです。
私の目覚めが罪悪感であろうとなかろうと。
そんなことはどうでもいいんです。
あなたはどうなの、と問いかけてやめた。
あなたにも白髪と皺が与えられているようだった。

萎えた足で起き上がる。
乾いて張り付いた土を払い落とす。
とんとん、つま先で蹴ってみる。
白髪は地面まで届いている。皺は私の心臓まで届きそうに深い。
ゆこう。この目で見よう。この息で吸い込もう。

ゆこう、ゆこう。
posted by ホワイトビア at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月09日

とるべき態度を決めかねて

とるべき態度を決めかねて私はやきもきしていた。
右から風が吹けばなびき、左から日が照れば傾いていた。

自分にできることはなんだろうとつぶやいて
答えが出なくて、無力な自分を恨んだ。

昨日思いついたこと、それも結局は言い訳でしかないのかもしれない。
明日見出すもの、それも建前にすぎないのかもしれない。

情報は錯綜し、得ても得ても溢れてくる。
くまなく知ろうとし、きりがないと途方に暮れる。

はなから無理だと諦めるのは、単なる怠慢なのではないか。
すべてを知ろうとするのは、私の高慢さなのではないか。

理性と感情、怒りと悲しみ、批判と創造、献身と自己愛、
同調と反発、尊敬と見下し、柔軟と頑な、賢さと愚かさ。

私の中で対立は激しさを増し、ときに右に倒れ、左に倒れる。
起き上がっては泣いて、怒って、切捨て、踏みにじる。

それらは大きなうねりとなって、私を丸ごと呑み込み
渦となって絡まり、さまざまな粗大ごみや泥や放射線や
愛情や光や逞しさを丸抱えしながら、やがて一点に集束して消えた。

目が覚めると水溜りの中にいて
こんな浅さにどうやって私は納まっているのだろうといぶかった。

評価や決断を、保留にしよう。
昨日の私と今日の私、1分前の私と1分後の私、
何の前提も目的もない、今新しくここにいる私になろう。

浅い水溜りは、青い空をうつしている。
やがて虹が現れるだろう。
posted by ホワイトビア at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 文章 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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